研修の目的・概要
子どもや子育てを取り巻く環境が変化し、保育施設に求められている役割も多様化・複雑化する中で保育士にはより高度な専門性が求められています。
そのため、職務内容に応じた保育士等の専門性の向上、リーダー的職員の育成を目的とし、東京都では研修を実施する機関を指定して保育士等キャリアアップ研修を実施しています。
処遇改善等加算Ⅱとは
平成29年に新設された、技能・経験を積んだ職員に対する賃金改善のための公定価格上の加算項目です。
研修修了者は勤務している保育所等の対象施設において、副主任保育士や専門リーダー等の発令を受けた場合は月額約4万円、職務分野別リーダー等の発令を受けた場合は月額約5千円の処遇改善加算の対象となります。
<要件>
対象職員が保育士等キャリアアップ研修を受講していることが加算要件の一つとなっており、研修対象者ごとに修了すべき科目数やその分野に条件があります。
○副主任保育士:専門分野別研修3分野+マネジメント研修の計4分野
○専門リーダー(中核リーダー):マネジメント以外の専門分野別研修4分野
○職務分野別リーダー(若手リーダー):担当する専門分野別研修1分野
※処遇改善等加算Ⅱにおけるキャリアアップ研修の受講要件については、令和4年度から要件適用開始とされていましたが、以下の図のとおり、令和5年度からの段階的な適用となることが国において示されております。
受講料免除となる受講対象者について
<対象施設>
区分 | 施設・事業所類型 | 公立 | 公設民営 | 私立 | |
---|---|---|---|---|---|
東京都に所在する施設 | 特定教育・保育施設 | (1)認可保育所 | × | ○ | ○ |
(2)認定こども園 | × | ○ | ○ | ||
(3)幼稚園(※) | × | × | ○ | ||
特定地域型保育事業所 | (4)家庭的保育事業 | ○ | ○ | ○ | |
(5)小規模保育事業 | ○ | ○ | ○ | ||
(6)事業所内保育事業 | ○ | ○ | ○ | ||
(7)居宅訪問型保育事業 | ○ | ○ | ○ | ||
(8)認証保育所 | × | × | ○ | ||
(9)認可外保育施設(企業主導型保育事業を含む)等の(1)〜(8)のいずれにも当たらない施設 | × | × | × |
(※)私立幼稚園は、新制度に移行し、施設給付型を受ける私立幼稚園が対象
<受講対象者>
○専門分野別研修【受講料免除】
対象施設の保育現場において、各専門分野に関してリーダー的な役割を担う者(担うことが見込まれる者を含む。)
○マネジメント研修【受講料免除】
対象施設の保育現場において、各専門分野に関してリーダー的な役割を担う者としての経験があり、主任保育士の基でミドルリーダーの役割を担う者(担うことが見込まれる者を含む。)
○保育実践【※加算要件の研修ではないため、受講料の支払いが必要】
保育所等の保育現場における実習経験の少ない者
長期間、保育所等の保育現場で保育を行っていない者
<注意>
受講料免除対象の場合でも、研修実施機関によっては、受講料が必要な場合がございます。
<受講対象外の者(受講料の支払いが必要)>
・施設長や主任保育士などの管理職の立場にある者
・加算対象となるリーダー的な発令を受けていない者
・対象施設の(9)に該当する施設等に従事している者
※認証保育所以外の認可外保育所(企業主導型保育事業、ベビーシッター等)
・都外の保育施設等に勤務している者
キャリアアップ研修修了証について
<交付・効力>
受講することになった研修(1分野あたり15時間以上)を全て受講し、研修実施機関から求められるレポート等を提出し、適正に受講したことが認められると、研修実施機関から修了証が交付されます。この修了証は、東京都以外の他道府県でも効力を有するものですので、原本は修了者本人が大切に保管してください。
<修了証の再交付について>
氏名の変更や修了証の紛失等の理由により修了証の再発行が必要となった際には、修了者が研修を受講した研修実施機関にお問い合わせ・再発行の申請を行ってください。